ジャパニーズ・メタルおすすめバンド&名盤紹介(中編・伝説の80年代ジャパメタ編)
前編はこちら↓
ジャパニーズ・メタルおすすめバンド&名盤紹介(前編:まずコレを聴け!入門編10選) - 趣味と思いのサラダボウル
今回は80年代日本のメタル、いわゆる「ジャパメタ」の話。
初心者にもおすすめのバンドと、ジャパメタを語る上で重要なバンドを選んだ……はず(私の好みが入ってるのでたぶん偏ってます)。
「○○がないぞ」と思ったらぜひコメント欄などにお願いします。
80年代ヘヴィメタルブームを彩ったおすすめアーティスト10選!
EARTHSHAKER(アースシェイカー)
歌謡曲にも似た哀愁のメロディが特徴。メロディアス・ハードロックに近い曲も多い。
今回のバンドではたぶん一番聴きやすい。
おすすめアルバム「FUGITIVE」(1984年)
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名曲「MORE」収録……らしいけど、サブスクにもないしまだ買ってないから未聴。残念!
サブスクで「MORE」を聴きたい人は「BIRD」収録のセルフカバーをどうぞ。
44MAGNUM(フォーティーフォー・マグナム)
豪快なリフとビートを前面に出した、ハードで痛快なロックンロールが特徴(アメリカンハードロックっぽい)。
おすすめアルバム「DANGER」(1983年)
ハードでワイルドなリフ、独特のラフな歌い回しのボーカル、爽快なビートでたたみかけるハードロック。
浜田麻里
日本の女性ロックシンガーのパイオニア。人呼んで「ヘヴィメタルの女王」。
初期2作はLOUDNESSの樋口宗孝がプロデュース、ドラムも叩いた。その後しばらくメタル路線。
その後は大幅にポップ色を強めたり、またロックに戻ったりしながら現在も活動中。
おすすめアルバム「ROMANTIC NIGHT」(1983年)
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2nd。初期の代表曲「Don’t Change Your Mind」などでは(ドラマーが同じだからか)LOUDNESSばりのビートに伸びやかなハイトーンが楽しめる。
SABBRABELLS(サブラベルズ)
「日本三大サタニック・メタル・バンド」の一つ。
基本はダークな正統派メタル。70年代ロックや演歌にも似たドロドロ感、不気味な声で絞り出される情念あふれる歌詞が独特。
おすすめアルバム「SABBRABELLS」(1983年)
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ヘヴィさと怪しさが前面に出た1st(インディーズ作)。
長めの曲が多いしクセが強いけど、慣れるとめっちゃハマる!
私はドハマりした結果、約1ヶ月ほぼ毎日聴いてた時期が(笑)。今も好きです。
サブスクにはないけど単品やボックスでCD化されているので、見つけたらぜひ。
補足:「日本三大サタニック・メタル・バンド」
80年代、悪魔的・オカルト的なイメージで知られたSABBRABELLS、CROWLEY(クロウリー)、GENOCIDE nippon(ジェノサイド・ニッポン)の3バンドをまとめてこう呼んだ。
音楽性はバラバラ(重さ、暗さ、独自性は共通)。SABBRABELLSはドロドロした正統派メタル、CROWLEYはさらに正統派寄り、GENOCIDE nipponは初期のブラック・サバスっぽい(ドゥームメタル?)
SABBRABELLSを推しといてなんだけど、洋楽的なメタルが好きな人にはCROWLEYが一番聴きやすいかも。東京だとディスクユニオンにCDがあったりするし(サブスクはないけど)
CROWLEYの名盤「Whisper of the Evil」
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GENOCIDE nipponの名盤(GENOCIDE名義)「Black Sanctuary」
SABER TIGER(サーベル・タイガー)
北海道出身。
1981年結成の古株だけど割と遅咲き。
音楽性はヘヴィで硬派な正統派メタル。近年ではモダンな音作りになっている。
メンバーチェンジが多いけど、特に人気なのは下山武徳(パワー系シンガー。通称『アニキ』)がいる時かな?
おすすめアルバム「DECISIVE」 (2011年)
下山武徳の復帰作。
モダンな音作りになっても叙情的なメロディを忘れず、正統派らしさは充分。
REACTION(リアクション)
硬質かつ軽快な疾走曲とアメリカンハードロック風のロックンロールを得意としたバンド。
スピード重視の初期から、少しずつロックンロール色を強めて速い曲が減っていった。
おすすめアルバム「INSANE」(1985年)、「AGITATOR」(1986年)
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それぞれインディーズ作とメジャーデビュー作。
後者しか聴いてないけど、疾走感あるメタルと明るいハードロックが両方あってノリがいい。
前者はさらにラフでパワフルらしい。
DEAD END(デッド・エンド)
ゴシック・ロックなどを取り入れたバンド。
曲も歌詞も耽美的でダークな雰囲気。泣きのギターも聴きどころ。
ビジュアル系に大きな影響を与えた。
おすすめアルバム「GHOST OF ROMANCE」(1987年)
メジャーデビュー作。
都会的にも聴こえるサウンドはJ-ROCKとしても聴ける。
次作からはさらに音楽性が広がる。
OUTRAGE(アウトレイジ)
国産スラッシュメタルの重鎮。
基本はメタリカっぽいソリッドなスラッシュ。昔は「日本のメタリカ」とも呼ばれたとか。
おすすめアルバム「THE FINAL DAY」(1991年)
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スラッシュらしさを保ちつつ、ドラマ性やキャッチーさも兼ね備えたアルバム。
補足:国産スラッシュメタル
80年代の日本では、スラッシュメタルバンドは主にアンダーグラウンドで活動。
OUTRAGEの他にも、スレイヤー系統の曲に怒りと風刺を込めた激烈な歌詞が乗るスタイルのJURASSIC JADE(ジュラシック・ジェイド)、のちにデスメタルなども取り入れて進化するUNITED(ユナイテッド)などが登場した。
SABBAT(サバト)
国産ブラックメタルの先駆者。
ジャンル確立以前からの古参なので、今で言えばスラッシュ寄りの音。
おすすめアルバム「ENVENOM」(1991年)
基本的にはストレートに疾走する極悪なスラッシュだけど、怪しさや和風要素もある。
ボーカルは唸り声だけど、リフとか曲の骨格は意外と王道。
DOOM(ドゥーム)
アンダーグラウンドの奇才。
超絶フレットレスベース、不協和音ギター、変拍子などを取り入れた変態的サウンドが特徴。
おすすめアルバム「Complicated Mind」(1988年)
殺伐としたギターとボーカル、奇怪にうねるベース、変則的なドラムが一体となった音楽。個性的なのを聴きたいならぜひ。
後編に続く!